■勝利の法則 8号 『常に自分から動く、発信する』
◆「ツバメの子ども」では、何も得るものはない
こんな経験はあるでしょうか？
学校の授業をただ聞いていると、お経を聞いているように感じてきて、眠たく
なる。または、右から左に通り抜けていく。
逆に、興味のある話を聞くと、スイスイと頭に入ってきて、まるで自分の身に
起きていることのように感じる。
さらに、好奇心や疑問が湧いてくると、自分で調べたり、人に聞いたり、実験
したりして、確かめてみる。
学生までの生活は、その大半が受け身の授業です。
また、今は携帯やパソコンに情報や知識が溢れ、無料で手に入るとなると
ちょっとした好奇心などはすぐに満たされる社会であり、膨大な情報を取捨
選択するだけでも大変な作業になってしまいます。
であれば、なおさら自分から何かを発信したり、自ら動いて確かめてみる機会
は無いといっても過言ではないでしょう。
情報を発信する、といってブログやミクシィを始めると、どの程度の情報
を発信すべきか見当や判断がつかず、プライベートな情報が漏れてしまい、
人間関係が悪化したり、犯罪に遭うなど危険な目にもさらされてしまいます。
（結果、トラウマとなり、自分で動くことに嫌気がさす人もいるでしょう）
自分が動く、発信していくことが周囲にどういった影響を及ぼすのか、
結果、自分の身に何が起こるのかの経験が圧倒的に不足しているのです。
これは就職活動では、面接で大学時代どんな経験をしたかで見られます。
人との関わりが少なく、自分の世界観だけで学生生活を送っている方は
今から多くの人間関係を経験（ぶつかったり失敗したり悩んだり）して
おく必要がある、と考えましょう。
動くのが恐い方は思い切って「一人で」国内や海外を旅行してみてください。
少し脱線しましたが、社会に出ると、仕事は楽しいことばかりではなく、
その多くはきついことや辛いことばかりで慣れるまでに一苦労です。
そんな辛い状況を支えてくれる同僚や先輩との人間関係、物事をうまく
進める仕事のノウハウなどは、全て自分から動いていかないと手に入りません。
学生感覚で「言われるのを待ってました」「具体的に指示されていないので」
の言い訳、「すみませーん、教えてください！」と先輩や上司を呼びつける
などの言動は、仕事が身につかない、人間関係を築けない典型例でしょう。
「ツバメの子ども」のように、口をあんぐり開けて「あーん」としていても、
社会では誰もご飯を届けてはくれないのです。
◆成果を手にするには、自らが動く。どうやって動く？
営業職や事務職、技術職など職種に限らずその分野で仕事を学び、一定以上の
成果をあげようとするなら、自分で動いて教えてもらう、自分で手を動かして
何度も何度も失敗や成功を経験することが重要になります。
特に、将来的に会社で専門性を高めたい、経営者になりたい、もしくは
独立起業したいと考えている人にとっては「人より格段に動き、学び、
人脈を作る」ことを考えましょう。
では、自ら動くとはどのようなレベルでのことでしょうか。
以下にその事例を挙げます。
1.普通の新社会人レベル
・質問をするときは相手のところまで行って尋ねる
・挨拶やごみ処理、掃除は自らが率先して動く
・訊いて恥ずかしいことはない、わからないことは放っておかずに確認する
・お客さまのために何ができるか考えて上司に確認し、行動する
・ルールを守る、取れる責任の範囲を考えて行動する
・モラルや品格のある行動を心がける
・組織の縦や横の区別、分別をつけて発言し、行動する
・書類のコピーや資料の配布は自らが率先して手伝う
2.できる新社会人レベル
・自分の考えや理解度、具体的な数字をあげてから、相手の考えを尋ねる
・ルールやマニュアルが無いものがあれば、提案して作っていく
・飲み会の幹事を引き受け、積極的に社内人脈を作っていく
・自分が学んだことをマニュアル化し、後輩社員に渡せるようにしておく
・先輩や上司を巻き込み、自分の責任範囲を超えるプロジェクトを動かす
学生時代までのように、感想や批評は必要ありません。
必要なのは、自分が今からどう考え、どう動くか、です。
通常の学生生活では、全てを実行していくのは難しいことですが、
就職活動は、これらを経験するにはもってこいのチャンスだと思います。
（特に、積極的に動き気の利く人材を会社側は見逃しません）
ぜひ、自分から積極的に動いて新しい世界のドアを開いていきましょう！
発行元情報
著者：winnerz.co.ltd 一本 亮
現在、某企業の人事部所属。採用・教育担当。
過去10年にわたり、就職・転職・キャリアに関する研究と実践を実施。
これまでのノウハウを体系化した独自のキャリア教育論「CAESAR」等を
展開。学生や転職希望者の就職活動に大きく寄与している。
※CAESAR…Career education for satisfaction and raise
問合せ：winnerz.co.ltd@gmail.com
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