■就職活動の知恵 2号 『会社選びの8因子理論（後編）』
◆会社選びの8因子（後編）
前回もお話しましたが、会社選びをするときは、この8因子を元に
・自分がどんな基準で判断したのか。
・実際の、会社のあり方はどうなのか。
・その会社で自分が実際に働いている（活躍している）イメージを持てるか。
という観点で行うことをお薦めします。
正しい考え方は、正しい結果を生み出すのです。
そして、実際に行動に移すこと。
思考と行動は両輪です。
考えてばかりだと足がすくんで動けない。
動いてばかりだと同じ行動を繰り返してしまう。
自動車も、左右のタイヤのサイズは同じはずです。
どちらかが極端に小さくて、どちらかが極端に大きいと円を描くように
クルクル回ってしまいます。
人間も同じです。
考えて動く。動いて考える。これを繰り返すことで成長できます。
では、早速見ていきましょう。
5.仕事内容・・・経験とのマッチング・やりがい・自由度の高さ・創造性
初めて就職する学生さんには適さない基準かもしれません。
なぜなら、会社人として働いたことがなく実感が湧かないからです。
やりがいのある仕事がしたい！と学生さんは話しますが、その裏側に
どれだけの苦労や労力、辛さがあるかを全く理解できていません。
にも関わらず、下調べもせずに「やりたいです！」と話す学生さん。
どのような苦労があると思いますか？と、問うと「わかりません。」
説得力に欠けた薄い志望動機なら、言わないほうが無難でしょう。
6.人的魅力・・・魅力的な同僚や経営者・採用に対する人事の意欲の高さ
ほとんどの方が、会社に入社しようと思う決め手がこれです。
通常、ＯＢ・ＯＧ（ちなみにold boy／old girlの略）訪問や会社見学、
会社説明会、そして選考を経ていくうちに親近感が湧いてきて志望度が
高くなっていくものです。
そこで勤務すれば、自分も人間性や社会性を高められるかもしれない、
というイメージを持てるからです。
このイメージと、実態とが合っているかを確認することをお薦めします。
7.組織風土・・・活気がある・イキイキしている・風通しが良い
なかなか外からは見えづらい基準ですが、非常に重要なポイントです。
朱に交われば…といいますし、どんなに強い信念を持っていても
一旦組織に属せば強い信念も何らかの影響を受けてしまうもの。
長く勤めるのであれば、職場の人間関係や風通しの良さも重要になります。
インターンや会社見学をさせてもらえるのであれば、ぜひチャレンジ
してみましょう。
8.経営理念・・・公共性や共感性の高い理念・方針の浸透度合い
外せない経営理念。いわゆる、会社としての「志」です。
大河ドラマの龍馬伝においても、龍馬は事あるごとに志を確認しますね。
社会性が高く、かつ自分も強く賛同できる会社は素晴らしい会社です。
また、経営者から現場社員まで浸透していれば尚、素晴らしい会社です。
育った背景や経験が違う人々をつなぎ合わせ、動かしていくのは志です。
会社においては、経営理念がそれに当たります。
それを、どれだけ真剣に考えているかで人や社会は動いていくもの。
また、将来経営幹部を目指している方であれば、その経営理念を
受け継いでいくことになります。
経営理念について一言も触れない会社、質問しても想いの無い会社は
近寄らないほうが良いかもしれません。
それは、別の何かでつながっているからです。
以上、8つについて、あなた自身の優先順位もあることと思います。
長く勤めることを考えて、実態がどのようになっているかを
説明会やＯＢ・ＯＧ訪問、または人事に直接質問をぶつけることも
良いのではないでしょうか。
地道なデータ収集と分析、自分なりの見解は、強い説得力を持ちます。
下調べを全て行い、自信を持って選考に臨んでください！
発行元情報
著者：winnerz.co.ltd 一本 亮
現在、某企業の人事部所属。採用・教育担当。
過去10年にわたり、就職・転職・キャリアに関する研究と実践を実施。
これまでのノウハウを体系化した独自のキャリア教育論「CAESAR」等を
展開。学生や転職希望者の就職活動に大きく寄与している。
※CAESAR…Career education for satisfaction and raise
問合せ：winnerz.co.ltd@gmail.com
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